概要
フェルテー(ノイジードル)湖の文化的景観は、オーストリアとハンガリーの国境にまたがる広大な文化的景観で、2001年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。ヨーロッパ最大のステップ湖であるこの湖は、広大なヨシ原と塩性草原に囲まれ、多様な動植物、特に野鳥の楽園として知られています。この独特な自然環境の中で、8000年以上にわたり様々な民族が農耕や牧畜を営み、自然と共生する中で育まれた豊かな文化景観が今も残っています。
世界遺産登録基準
- (v) フェルテー湖周辺の景観は、2000年にわたる伝統的な土地利用が、自然環境と相互作用しながら進化してきた顕著な例です。これは、人間の活動と物理的環境との間の共生的な関係を示しています。
主な見どころ
湖の周辺には、自然と文化が融合した魅力的な町や施設が点在しています。
観光スポット | 特徴 |
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ルスト(オーストリア側) | 「コウノトリの町」として知られる美しいワインの町。歴史的な家並みと、煙突に巣を作るコウノトリの姿が風物詩です。 |
ショプロン(ハンガリー側) | 「忠誠の町」と呼ばれる歴史都市。古代ローマ時代からの遺跡や、中世の城壁、バロック様式の建物が残っています。 |
フェルテードのエステルハージ宮殿(ハンガリー側) | 「ハンガリーのヴェルサイユ」と称される壮麗なバロック様式の宮殿。音楽家ハイドンが長年仕えた場所として有名です。 |
フェルテー湖・ノイジードラーゼー国立公園 | 湖とその周辺の湿地帯は国立公園に指定されており、バードウォッチングや自然散策を楽しむことができます。 |