アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群の写真

アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群

アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群とは

アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群は、イタリア北部に位置する世界でも稀な地質学的特徴を持つ自然遺産です。この地域は、石膏などの蒸発岩が数百万年かけて水に溶解することで形成された、非常に発達したカルスト地形と深い洞窟系で知られています。その独特な地形と科学的な価値から、2023年に世界自然遺産に登録されました。

特にこの地域の洞窟群は、地中深くまで続くものが多く、世界で最も深い石膏洞窟も含まれます。洞窟内では珍しい鉱物や、地質学的・古気候学的に貴重な情報が発見されており、地球の歴史を解明する上で重要な役割を担っています。

登録基準

(viii) 地球の歴史の主要な段階を示す顕著な見本である。
この遺産は、メッシニアン塩分危機の時代に形成された蒸発岩の堆積と、その後のカルスト化のプロセスを示す世界で最も重要な地域の一つです。地表および地下の地形は、現在進行中の地質学的過程を研究するための類いまれな「自然の実験室」を提供しており、地球科学における多大な貢献をしています。

遺産の概要

アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群は、エミリア=ロマーニャ州の7つの地域にまたがる9つの要素で構成されています。

  • 地理と気候: アペニン山脈の北麓に位置し、比較的降水量の多い気候が蒸発岩の溶解を促進し、カルスト地形の発達に寄与しています。
  • 主要な地質学的特徴: 世界で最も深く、発達した石膏洞窟群が特徴です。地表にはドリーネ(陥没穴)やポリエ(溶食盆地)が広がり、地下には広大な洞窟ネットワークや地下水系が形成されています。
  • 観光と保全: そのユニークな景観と科学的重要性から、一部の地域は観光客に公開されています。しかし、非常に脆弱な環境であるため、厳格な保護措置が取られており、持続可能な観光と環境保全の両立が重要な課題となっています。
特徴 説明
蒸発岩カルスト地形 石膏が水に溶けて形成された、世界的に見ても非常に発達した独特の地形。
深い洞窟群 地中深くまで続く洞窟が多く、世界最深級の石膏洞窟も含まれる。
科学的重要性 地球の気候変動や地質学的プロセスを解明するための貴重な情報を提供する。

アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群の基本情報

                         
国名 イタリア共和国
世界遺産の名称 アペニン山脈北部の蒸発岩カルストと洞窟群
遺産の種類 自然遺産
登録年 2023
拡張・範囲変更
危機遺産
危機遺産登録期間
登録基準 (ⅷ)
備考
範囲(ヘクタール)3680
地図

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