ドゥッガの考古遺跡とは
チュニジア北部にあるドゥッガの考古遺跡は、紀元前46年に築かれたローマ帝国の植民都市の遺跡です。ドゥッガは城壁に囲まれたベルベル人の村であり、トゥッガは「牧場」を意味していました。
登録基準の具体的内容
ドゥッガの考古遺跡は、世界遺産の登録基準ⅱ、ⅲを満たしています。
遺産の概要
この地はもともとカルタゴと敵対していたヌミディア王国の都市でした。その形跡は、ハンニバルに対抗した軍長官アテバンの霊廟などにわずかながら残されています。そのほかはローマの支配下に置かれた時代に築かれた建物です。フォルム(公共広場)を中心に、古代ローマの神々を祀る神殿があります。なかでもユピテル神とユノ女神、そしてミネルヴァ女神をまつるキャピトル神殿が核となっています。
これらの神殿を囲うように凱旋門や劇場などの遺構が残されており、紀元後3世紀に隆盛を誇ったアフリカ大陸最大規模のローマ遺跡として、往時の様子を今に伝えているのです。