ケルン大聖堂とは
ケルン大聖堂は、ドイツ西部の大都市ケルンに位置する、世界最大級のゴシック建築の教会です。その正式名称は「ザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂」。1248年に建設が始まり、中断期間を経て1880年に完成しました。天を突くようにそびえる157mの双塔は、完成当時、世界で最も高い建造物でした。ゴシック建築の理想を完璧に追求した傑作として、1996年に世界文化遺産に登録されました。
世界遺産登録の理由
この遺産は、以下の登録基準を満たしています。
- 登録基準(i): 人類の創造的才能を表現する傑作であり、ゴシック建築の芸術性と技術的達成度の頂点を示しています。
 - 登録基準(ii): その壮大な規模と革新的な設計は、中世以降のヨーロッパの教会建築に広範な影響を与えました。
 - 登録基準(iv): 中世ヨーロッパのキリスト教信仰の力と永続性を例外的な形で証明する、ゴシック様式大聖堂の典型例です。
 
主な見どころ
- 東方三博士の聖遺物箱: この大聖堂が建設された最大の目的は、キリストの誕生に駆けつけたとされる東方三博士の聖遺物を納めるためでした。現在も主祭壇の奥に安置されており、中世金銀細工の最高傑作とされています。
 - ステンドグラス: 中世に作られたバイエルン窓から、現代美術家ゲルハルト・リヒターが手掛けたピクセル画風の窓まで、様々な時代のステンドグラスが堂内を彩ります。
 - 建築様式: 632年という長い歳月をかけて建設されたにもかかわらず、中世の設計図に忠実に従ったため、驚くほど統一感のあるゴシック様式を実現しています。
 
遺産の概要
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 登録名称 | Cologne Cathedral | 
| 所在地 | ドイツ連邦共和国 ノルトライン=ヴェストファーレン州 | 
| 登録年 | 1996年 | 
| 登録基準 | (i), (ii), (iv) |