フォントネーのシトー会修道院とは
フランスのブルゴーニュ地方に位置するシトー会の修道院。1118年に聖ベルナール・ド・クレルヴォーによって設立され、シトー会修道院の中でも特に保存状態が良く、ロマネスク様式の傑作として知られています。その簡素で機能的な美しさは、当時の修道士たちの厳格な生活を今に伝えています。
遺産の価値と登録基準
中世の修道院建築とシトー会の精神を完璧な形で保存している点に価値があります。教会、回廊、製鉄所、パン工房といった施設群が一体となって現存しており、12世紀の自給自足の修道院生活を理解する上で非常に重要です。
- 登録基準(iv): シトー会の厳格な規則に基づく禁欲的な建築様式の顕著な見本であり、特に初期ゴシック様式への影響が見られるロマネスク建築の傑作である。
主な見どころ
修道院の敷地内には、当時の生活を偲ばせる多くの建造物が残されています。
| 建造物 | 特徴 |
|---|---|
| 教会 | 装飾を排した簡素なロマネスク様式。光の使い方が印象的で、静謐な祈りの空間を創り出している。 |
| 回廊 | 修道士たちの瞑想と移動の場。各柱頭には様式化された植物の彫刻が施されている。 |
| 製鉄所 | ヨーロッパで現存する最古級の産業建築の一つ。水力を利用したハンマーが使われていた。 |
概要
| 所在地 | フランス、ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏 |
| 登録年 | 1981年 |
| 登録基準 | (iv) |