バーバートン・マコンジュワ山脈の写真

バーバートン・マコンジュワ山脈

バーバートン・マコンジュワ山脈とは

バーバートン・マコンジュワ山脈は、南アフリカ共和国の北東部に位置する山脈で、2018年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。ここには、約36億年前から32億年前にかけて形成された地球上で最も古く、最も保存状態の良い火山岩と堆積岩の連続層が残されています。地球の初期の歴史や生命の起源を解明するための貴重な手がかりが眠っています。

登録基準

この遺産は、以下の基準を満たしたことが評価されました。

  • 登録基準(viii):生命の歴史や地球の重要な地質学的過程を示す顕著な見本。始生代の地殻形成プロセスや、初期の生命の痕跡を示す微生物の化石など、地球史の重要な段階を記録している点が評価されました。

遺産の価値

この遺産の価値は、地球科学および生命科学における計り知れない重要性にあります。

  • 地質学的意義:地球上で最も古い地殻の一部が露出し、プレートテクトニクスが始まる前の地球の姿を今に伝えています。小惑星の衝突跡も確認されており、初期地球のダイナミックな環境変動を知る上で重要です。
  • 生命の起源研究:この地域の岩石からは、地球最古級の生命の痕跡とされる微生物の化石が発見されています。生命がいつ、どのようにして誕生したのかという根源的な問いに答えるための重要な研究対象となっています。

遺産の概要

南アフリカ共和国のムプマランガ州に位置し、スワジランドとの国境にも近いです。「バーバートン・グリーンストーン・ベルト」として知られるこの地域の地層は、太古の地球環境を記録した「タイムカプセル」とも言えます。

特徴 詳細
地球最古級の岩石 約36億年〜32億年前に形成された火山岩や堆積岩が良好な状態で保存されている。
生命の痕跡 初期の単細胞生物の活動を示す微生物マットの化石などが発見されている。

バーバートン・マコンジュワ山脈は、地球の黎明期を理解するための比類なき「野外博物館」であり、その科学的価値は計り知れません。

参考文献

バーバートン・マコンジュワ山脈の基本情報

                         
国名 南アフリカ共和国
世界遺産の名称 バーバートン・マコンジュワ山脈
遺産の種類 自然遺産
登録年 2018
拡張・範囲変更
危機遺産
危機遺産登録期間
登録基準 (ⅷ)
備考
範囲(ヘクタール)113137
地図

関連する世界遺産

  1. カフジ・ビエガ国立公園の写真

    カフジ・ビエガ国立公園

  2. アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園の写真

    アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園

  3. 湖北省の神農架の写真

    湖北省の神農架

  4. 白神山地の写真

    白神山地

  5. トゥランの寒冬砂漠群の写真

    トゥランの寒冬砂漠群

  6. ベリーズ・バリア・リーフ自然保護区の写真

    ベリーズ・バリア・リーフ自然保護区

  7. シミエン国立公園の写真

    シミエン国立公園

  8. ジョギンズの化石崖群の写真

    ジョギンズの化石崖群

  9. ケーンクラチャン森林保護区群の写真

    ケーンクラチャン森林保護区群