WORLD HERITAGE
アルスランテペ遺丘
トルコ東部のアルスランテペ遺丘は、住居・公共建築、行政封泥、金属器、墓などの長い文化層から、初期国家形成と社会差の変化を伝えます。権力像の不確実性、人骨倫理と遺丘保全を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2021年
- 登録基準
- (3)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- トルコ
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
文化層が重なる遺丘
トルコのマラティヤ平原にある遺丘で、2021年に基準(iii)で登録されました。UNESCO登録欄の面積は4.85ヘクタールです。日干し煉瓦の建物が重なった高さ約30メートルの丘には、長い居住の歴史が残り、とくに紀元前3400~3100年頃の宮殿複合体が初期国家の形成を伝えています。
公共建築と物資の分配
発掘を担うサピエンツァ大学の研究者による2017年の論文要旨は、紀元前3500年頃の公共建築に二つの神殿、食物調理の空間、長い部屋があったことを説明しています。多数の量産された鉢と封泥の集中から、著者は集団での食事や物資の再分配を解釈しています。封泥とは印章を押した粘土の塊で、ローマ市の展示解説はアルスランテペの封泥を受領記録として使われたものと説明しています。生活用の住宅で見つかる容器との違いが、その解釈を支えています。
行政と権力の成立を示す価値
基準(iii)は、紀元前4千年紀末に、行政的な集団と一般の人びとを区分する社会関係が発達したことを示す証拠を評価します。公共建築、物資を管理する道具、金属加工の資料は、建物の規模だけでは見えない組織化を伝えます。宮殿からは剣も見つかっており、UNESCOは、当地の支配層が武器を新たな政治権力を示す道具として用いたことを説明しています。宮殿の破壊と埋没によって、当時の資料がよく保存されました。
土の建築と発掘記録を守る
UNESCOは、日干し煉瓦の壁と彩色された漆喰、土と藁を用いた限定的な補修、覆屋による保存を説明しています。サピエンツァ大学は1961年からの調査の記録として、日誌、図面、断面図、写真などのアーカイブを保管しています。遺構そのものと発掘の過程を示す記録の両方が、その歴史を読み解く基盤です。
世界遺産検定で押さえるポイント
- トルコ、2021年登録、基準(iii)、マラティヤ平原の遺丘。
- 紀元前4千年紀末の初期国家形成、宮殿、行政と社会関係。
- 封泥、量産された鉢、物資分配の解釈と日干し煉瓦建築。
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世界遺産検定で押さえるポイント
- トルコ、2021年登録、基準(iii)、マラティヤ平原の遺丘。
- 紀元前4千年紀末の初期国家形成、宮殿、行政と社会関係。
- 封泥、量産された鉢、物資分配の解釈と日干し煉瓦建築。
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