パキメの遺跡とは
パキメの遺跡(Paquimé)は、メキシコ北部のチワワ州に位置する、カサス・グランデス文化の中心地として9世紀から14世紀にかけて栄えた集落跡です。独特な土造りの建築群や先進的な水利システムが特徴で、1998年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
遺跡の概要と特徴
パキメは、アメリカ合衆国南西部とメソアメリカ北部の文化が交流したことを示す重要な考古遺跡です。その価値は以下の点に集約されています。
- 建築技術: 独自の土造り技術と、都市全体に張り巡らされた複雑な給排水システムは、当時の高度な技術力を示しています。
- 文化的影響: 広範な交易ネットワークを持ち、他のメソアメリカ文明との文化交流が行われました。これにより、多様な文化的影響を受けつつも、独自の文化を発展させました。
世界遺産登録基準
- (iii) 消滅したカサス・グランデス文化とその文化的伝統を伝える顕著な証拠であること。
- (iv) アメリカ大陸における土着の建築様式の発展段階を示す重要な見本であること。
主要な遺構
遺構名 | 特徴 |
---|---|
中央広場 | 都市の中心部に位置し、多くの重要な建物が集まる儀礼の中心地。 |
多目的建築物 | 住居、工房、倉庫など多様な機能を持つ複雑な構造の建物群。 |
排水システム | 都市全体に水を供給し、排水を行うための高度な技術を示す水路設備。 |