ダマスカスの旧市街の写真

ダマスカスの旧市街

ダマスカスの旧市街の概要

ダマスカスはシリアの首都であり、世界で最も古くから人々が継続して居住している都市の一つです。その歴史は紀元前3千年紀にまで遡ります。旧市街は古代ローマ時代の都市計画を基礎とし、城壁に囲まれています。アラム人、ローマ人、ビザンツ帝国、そしてイスラム王朝のウマイヤ朝の首都として繁栄し、多様な文明の痕跡が重層的に残されています。この豊かな歴史と文化が評価され、1979年に世界文化遺産に登録されました。

主な歴史的建造物

旧市街には125以上の保護建造物が存在し、イスラム建築の至宝や初期キリスト教の史跡が点在しています。

  • ウマイヤド・モスク: 8世紀初頭に建設されたイスラム世界で最も神聖なモスクの一つ。かつてはローマ時代の神殿、ビザンツ時代の教会であり、その壮麗なモザイク画で知られます。
  • アゼム宮殿: 18世紀のオスマン帝国時代のダマスカス総督の邸宅。現在は民俗博物館として公開されています。
  • まっすぐな道: 新約聖書にも登場する古代ローマ時代からのメインストリート。
  • 聖アナニア教会: 使徒パウロが洗礼を受けたとされる場所に建てられた、初期キリスト教の地下教会。
  • サラーフ・アッディーン廟: 12世紀の英雄サラーフ・アッディーン(サラディン)が眠る霊廟。

世界遺産登録基準

  • (i) ウマイヤド・モスクは、建築史上、傑出した創造的偉業である。
  • (ii) イスラムの都市として、後世のアラブ世界の都市計画に決定的な影響を与えた。
  • (iii) 数千年にわたる文明の歴史を伝える、他に類を見ない証拠である。
  • (iv) イスラム、キリスト教、ローマの各時代の建造物群が、その歴史を物語っている。
  • (vi) イスラム世界における文化的、社会的、宗教的中心地として、顕著な普遍的価値を持つ。

保全状況

2011年からのシリア内戦の影響により、旧市街の一部で戦闘による被害や火災が発生しました。2013年にはシリア国内の他の5つの世界遺産とともに危機遺産リストに登録され、保全が急務となっています。

遺跡 特徴
ウマイヤド・モスク イスラム建築の傑作。壮麗なモザイク画で知られる。
アゼム宮殿 オスマン帝国時代の美しい宮殿建築。
まっすぐな道 新約聖書にも記述がある古代ローマからのメインストリート。
聖アナニア教会 初期キリスト教の重要な史跡とされる地下教会。

ダマスカスの旧市街の基本情報

                         
国名 シリア・アラブ共和国
世界遺産の名称 ダマスカスの旧市街
遺産の種類 文化遺産
登録年 1979
拡張・範囲変更
危機遺産 登録(継続)
危機遺産登録期間 Y 2013
登録基準 (ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅵ)
備考
範囲(ヘクタール)86.12
地図

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