カリフォルニア湾の島々と自然保護区とは
カリフォルニア湾の島々と自然保護区は、メキシコ北西部に位置し、244の島々とその周辺海域からなる自然遺産です。その驚くべき生物多様性から「世界の水族館」とも称され、2005年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。海洋と砂漠が織りなす独特の景観も大きな魅力です。
世界遺産としての価値
登録基準
- (vii) ひときわ優れた自然美や美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含む。
- (ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において、進行中の重要な生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本である。
- (x) 生物多様性の本来的保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。
独自の生態系と生物多様性
この保護区の価値は、多くの固有種や絶滅危惧種が生息する、世界的に見ても非常に重要な生態系にあります。世界の海洋哺乳類の約40%がこの湾内で確認されており、アシカやイルカ、クジラなどが豊富です。また、島々では独自の進化を遂げた動植物も見られます。
保護区の概要
保護区内には、ダイビングスポットや野生動物の観察ポイントとして知られるエリアが数多く存在します。
| 保護区名 | 特徴 |
|---|---|
| エンセナーダ・グランデ | 豊かな海洋生物で知られ、人気のダイビングスポット。 |
| サンタ・マルガリータ島 | 多様な海鳥の生息地であり、美しい自然景観が広がる。 |
| ロス・イシロテス | アシカのコロニーがあり、間近で観察できるポイントとして有名。 |
しかし、近年ではコガシラネズミイルカ(バキータ)が絶滅の危機に瀕するなど課題も抱えており、2019年には「危機にさらされている世界遺産」リストに登録されています。