リオ・プラタノ生物圏保護地域とは
リオ・プラタノ生物圏保護地域は、ホンジュラス北東部の広大な熱帯雨林地帯に広がる自然保護区で、1982年に世界自然遺産に登録されました。山岳地帯からカリブ海の沿岸まで多様な生態系を含み、豊かな生物多様性と考古学的遺跡が共存しています。しかし、森林伐採や不法入植の脅威により、2011年以降「危機にさらされている世界遺産」に登録されています。
世界遺産登録基準
- (vii) 多様な生態系と手つかずの自然が残る、中米でも数少ない熱帯雨林の一つであり、美しい景観を有しています。
- (viii) 中央アメリカの陸橋の形成など、地球史の主要な段階を示す顕著な見本です。
- (ix) 陸上と淡水、そして海洋の生態系が進化していく過程を示す、顕著な見本です。
- (x) 絶滅危惧種を含む多くの動植物が生息する、生物多様性の保全上、最も重要な自然の生息地です。
遺産の価値
- 豊かな生物多様性:ジャガー、オオアリクイ、ベアードバクといった大型哺乳類を含む、中米の哺乳類の半数以上が生息しています。また、400種以上の鳥類が確認されています。
- 文化的遺産:この地域には、古代文明のペトログリフ(岩面彫刻)が残る遺跡や、先住民族のミスキート族やペチ族が伝統的な生活を営む集落が存在します。