概要
ブラジルの大西洋沖に浮かぶフェルナンド・デ・ノローニャ諸島とロカス環礁は、その豊かな海洋生態系が評価され、2001年に世界自然遺産に登録されました。これらの島々は南赤道海流の影響を受け、マグロやイルカ、サメ、ウミガメなど多くの海洋生物の餌場や繁殖地として非常に重要な役割を果たしています。特にハシナガイルカの大規模なコロニーが見られることで世界的に知られています。
世界遺産登録基準
- (vii) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
- (ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
- (x) 生物多様性の本来的保全のための最も重要な自然の生息地を包含するもののうち、科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれるもの。
主な構成資産
- フェルナンド・デ・ノローニャ諸島
ブラジル北東岸から約354km離れた火山性の諸島。21の島々からなり、透明度の高い海と美しいビーチが広がります。ハシナガイルカの繁殖地として世界的に有名です。 - ロカス環礁
南大西洋で唯一の環礁。サンゴ礁に囲まれた浅いラグーンが特徴で、ウミガメやサメ、ロブスターなどの海洋生物の重要な生息地となっています。
参考文献
「ブラジルの大西洋諸島:フェルナンド・デ・ノローニャとロカス環礁保護区群」UNESCO