コンゴーニャスのボン・ジェズス聖域とは
コンゴーニャスのボン・ジェズス聖域は、ブラジルのミナス・ジェライス州にあるカトリックの聖地です。18世紀後半、ポルトガル人のフェリシアーノ・メンデスが病からの回復を感謝して建設を始めました。この聖域は、屋外の階段に並ぶ12人の預言者の彫像と、キリストの受難の場面を描いた6つの礼拝堂の木彫群で構成されており、ブラジル最高の彫刻家アレイジャディーニョが手がけたブラジル・バロック芸術の最高傑作として知られています。1985年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。
遺産の価値
この聖域の価値は、天才彫刻家アレイジャディーニョによる、他に類を見ない独創的で表現力豊かな宗教芸術にあります。
- 傑出した芸術性: アレイジャディーニョが晩年に制作した石鹸石彫の「十二預言者像」と、マヌエル・ダ・コスタ・アタイデが彩色した木彫の「受難像」は、バロック様式に独自の表現を加えた傑作であり、見る者に深い感動を与えます。
- 宗教的影響: ブラジルで最も重要な巡礼地の一つであり、完成から200年以上経った今も、多くの信者が訪れる信仰の中心地です。
世界遺産登録基準
- 登録基準(i): 18世紀のキリスト教芸術において、独創的で最も感動的な作品群を構成しており、アレイジャディーニョの創造的天才を示す傑作であることが評価されました。
- 登録基準(iv): イタリアの聖山(サクリ・モンティ)に着想を得た構成で、教会、屋外階段、礼拝堂が見事に一体化しており、バロック様式の宗教建築の優れた例であることが評価されました。
主な見どころ
聖域の中心は、アレイジャディーニョによる彫刻群であり、その一つ一つが傑出した芸術作品です。
| 見どころ | 特徴 |
|---|---|
| 十二預言者像 | 聖堂へと続く階段に設置された、石鹸石で作られた12体の等身大の預言者像。 |
| 受難の礼拝堂群 | キリストの受難の物語を64体の木彫人形で再現した6つの礼拝堂。 |
| ボン・ジェズス教会 | ロココ様式の内装が美しい、聖域の中心となる教会です。 |
参考文献: UNESCO World Heritage Centre. “Sanctuary of Bom Jesus do Congonhas”. https://whc.unesco.org/en/list/334