ブルサとジュマルクズック:オスマン帝国発祥の地
ブルサとジュマルクズックは、トルコ北西部に位置する、オスマン帝国の初期の歴史を物語る世界文化遺産です。14世紀にオスマン帝国の最初の首都となったブルサは、その後の帝国の社会経済的、文化的基盤を築きました。一方、ジュマルクズックは、ブルサ近郊にあり、オスマン帝国初期の村落の姿を今日に伝える貴重な例として保存されています。
遺産の構成と特徴
この遺産は、ブルサ市内のハーン(隊商宿)やジャーミィ(モスク)、キュッリエ(複合施設)などの建築群と、ジュマルクズック村から構成されています。ブルサの都市計画は、宗教的・社会的な機能を持つキュッリエを中心に発展し、後のオスマン帝国の都市の模範となりました。ジュマルクズックの伝統的な石と木で造られた家屋や石畳の道は、当時の人々の生活を色濃く反映しています。
| 主要な構成資産 | 特徴 |
|---|---|
| ウル・ジャーミィ(大モスク) | オスマン帝国初期の建築を代表する壮大なモスクで、20のドームを持つ。 |
| イェシル・ジャーミィ(緑のモスク) | 緑色のタイル装飾が美しいことで知られるモスクと霊廟。 |
| ジュマルクズック村 | オスマン帝国初期の村落の景観をそのまま残す。伝統的な木造家屋が特徴。 |
世界遺産登録基準
- (i) ブルサのキュッリエやジャーミィは、初期オスマン建築の傑作です。
- (ii) オスマン帝国の都市計画や建築様式を示し、後の文化交流に大きな影響を与えました。
- (iv) 初期オスマン帝国の首都として、建築技術と都市計画の発展を示す顕著な例です。
- (vi) オスマン帝国の建国という歴史的出来事と深く関連しています。