バウハウス関連遺産の概要
「ヴァイマールとデッサウのバウハウス関連遺産」は、20世紀のデザイン・建築に革命をもたらした芸術学校「バウハウス」に関連する施設群です。1919年にヴァイマールで設立され、後にデッサウへ移転したバウハウスは、芸術、工芸、技術の統合を目指す教育理念を掲げました。その理念を体現する校舎や教職員の住宅などが、1996年に世界文化遺産に登録されました。
世界遺産登録基準
- (ii) バウハウスが広めた思想は、建築や都市計画に関する考え方を世界的に変革した。
- (iv) デッサウの校舎などの建物は、モダニズム建築の発展における画期的な成果を示す傑作である。
- (vi) バウハウスの設立と活動は、20世紀における芸術・建築思想の根幹をなす出来事として、普遍的な重要性を持つ。
遺産の価値
バウハウスの価値は、その革新的なデザインと、後世に与えた絶大な文化的影響に集約されます。
- 建築デザインの革新
ヴァルター・グロピウス設計のデッサウ校舎をはじめとする建築群は、機能性と合理性を追求したモダニズム建築の象徴です。装飾を排したシンプルなフォルムは、現代建築の礎となりました。 - 文化的影響
バウハウスのデザイン教育と理念は世界中に広まり、今日の建築、工業デザイン、グラフィックアートなど、あらゆる分野にその影響を見ることができます。
主な構成資産
| 構成資産名 | 特徴 |
|---|---|
| バウハウス校舎(デッサウ) | ヴァルター・グロピウス設計。ガラスのカーテンウォールが特徴的なモダニズム建築の傑作。 |
| マイスター・ハウス(デッサウ) | バウハウスの教授(マイスター)たちのために建てられた住宅群。立方体を組み合わせたようなデザインが特徴。 |
| バウハウス大学(ヴァイマール) | バウハウスが最初に使用した校舎。アール・ヌーヴォー様式の旧工芸学校の建物を引き継いだ。 |