WORLD HERITAGE
サルーム・デルタ
セネガルのサルーム・デルタは、貝塚、埋葬塚、水路、マングローブが、長期の漁労・採集と沿岸社会の記憶を伝える文化的景観です。地域住民の生業、気候変動、遺物と聖所への配慮を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2011年
- 登録基準
- (3)・(4)・(5)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- セネガル
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
デルタ・島・貝塚の構成
サルーム川河口の水路、島、干潟、マングローブ、巨大な貝塚とその上の埋葬塚が資産を構成します。遺跡を孤立した点としてではなく、潮汐、魚介類、集落、舟の移動、交易路が結びつく生きた沿岸景観として読みます。
貝の採集と集積の歴史
長い期間にわたり人びとは貝を採集・加工し、殻を同じ場所へ積み上げました。年代や形成速度は地点ごとに異なるため一括りにせず、考古学的な層位、炭素年代、土器・道具と地域の口承を照合します。
埋葬・交易・共同体の担い手
一部の貝塚には埋葬塚が築かれ、祖先、権威、土地との関係を伝えます。漁師だけでなく採集・加工・販売を担った女性、舟を作る職人、農民、交易者の役割を扱い、遺骨や副葬品を見世物にしません。
地域住民・聖所・現在の生業
セレールを含む地域社会は漁労、採集、農業、塩、儀礼を通じてデルタと関わります。保護を住民排除と同一視せず、アクセス権、資源利用、文化的禁忌、若者への知識継承を当事者の言葉と制度で確認します。
登録基準(iii)(iv)(v)と遺産価値・検定ポイント
基準(iii)は沿岸社会の長期的営みへの証言、(iv)は貝塚と埋葬景観の顕著な構成、(v)は潮汐環境へ適応した伝統的土地・水利用を評価します。検定ではセネガル、デルタ、貝塚、三基準を整理します。
侵食・海面上昇・資源利用の保全
海面上昇、高潮、侵食、塩分変化、マングローブ減少、遺物の持ち去り、過剰採取が課題です。遺跡と生態系を同時に監視し、住民主体の資源管理、埋葬域の尊重、発掘後の収蔵と記録公開を結びます。
旅行・沿岸文化への配慮
舟、潮位、季節、ガイド、立入・撮影条件は変動するため、必ず再確認します。貝殻・遺物を持ち帰らず、埋葬地や儀礼を無断撮影せず、地域ガイドと小規模事業者を利用します。
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