WORLD HERITAGE
フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観
オーストリアとハンガリーにまたがるフェルテー湖/ノイジードラー湖は、浅いステップ湖と農牧・ブドウ栽培、村落、宮殿が作る文化的景観です。8000年の交流、登録基準(v)、越境保全を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2001年
- 登録基準
- (5)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- オーストリア・ハンガリー
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
基本情報と遺産の価値
フェルテー湖/ノイジードラー湖の文化的景観(Fertö / Neusiedlersee Cultural Landscape)は、オーストリアとハンガリーの国境にまたがる文化遺産です。2001年に登録基準(v)で登録され、登録面積は68,369haです。ユーラシア最西端のステップ湖を中心に、ヨシ原、塩性の土地、湖岸平野、丘陵、ブドウ畑、村落が一つの景観をつくります。
八千年にわたる文化の交差
湖周辺は約8,000年にわたり異なる文化が出会う場所でした。湖岸には鉄器時代やローマ期の居住の痕跡があり、多くの村の周辺にローマ時代のヴィラ跡が残ります。現在の町村網の基礎は12~13世紀に形成され、家畜やワインの交易が地域経済を支えました。中世自由都市ルストは、とりわけワイン交易で繁栄した町です。
湖・ヨシ原と土地利用
湖とその周辺には湿地、塩性草地、ときに干上がるアルカリ性の湖、森林やブドウ畑をのせた西側の丘陵が分布します。牧畜、ブドウ栽培、ワイン生産、ヨシの管理と利用が、長い時間をかけてこの環境と結び付いてきました。基準(v)は、8,000年にわたる文化の出会いと、人間活動と自然環境の相互作用が多様な景観に表れている点を評価しています。
村落建築と宮殿
湖を囲む内側の環状部には16、外側には20の集落があります。道路や広場に沿う建物配置と、石灰岩、ヨシ、木材などの地域材料が、農業生活と結び付いた建築を特徴付けます。ルストでは町民と農民の生活が一体となった集落の姿が見られます。ナジツェンクのセーチェーニ宮殿やフェルテードのエステルハージ宮殿など、18~19世紀の宮殿も景観を構成しています。
建築材料と地域のつながり
湖の近くで採れるライタ石灰岩は、ローマ時代から20世紀半ばまで採石され、地域の集落だけでなくショプロンやウィーンへも建築石材を供給しました。小村の民家と貴族の宮殿は規模こそ違いますが、地域材料の継続的な利用という点でつながっています。
景観の保全課題
UNESCOの価値説明は、観光開発や周囲と調和しない新築が景観を変えるおそれを指摘しています。開放地を保ち、伝統的建築の形と規模に配慮するとともに、平坦な地形の遠方まで見通せる眺望も保護対象となります。伝統的な土地利用と生活の継続、気候変動に伴う極端な水位変動への対応は、国境を越えて取り組む課題です。
世界遺産検定で押さえるポイント
オーストリアとハンガリー、2001年、基準(v)。フェルテー湖とノイジードラー湖は同じ湖を指します。ユーラシア最西端のステップ湖、約8,000年の文化交流、牧畜、ブドウ栽培、ヨシ利用、ルスト、村落と宮殿が主要な要点です。
参考文献
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世界遺産検定で押さえるポイント
- オーストリアとハンガリー、2001年、基準(v)。
- フェルテー湖とノイジードラー湖は同じ湖を指します。
- ユーラシア最西端のステップ湖、約8,000年の文化交流、牧畜、ブドウ栽培、ヨシ利用、ルスト、村落と宮殿が主要な要点です。
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