概要
ザルツブルクの歴史地区は、オーストリア西部に位置する都市ザルツブルクの中心部であり、1996年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。バロック建築が立ち並ぶ美しい街並みは「北のローマ」とも称されます。また、作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生誕地として世界的に知られ、音楽の都としての豊かな文化遺産を誇ります。ザルツァッハ川とメンヒスベルクの丘に抱かれた景観は、自然と都市が見事に調和しています。
世界遺産登録基準
- (ii) ザルツブルクは、イタリアとドイツの文化交流点として独自の都市景観を形成し、その建築様式はヨーロッパの多くの都市に影響を与えました。
- (iv) 中世から19世紀にかけての様々な時代の建築様式が混在し、教会国家としての都市発展を示す顕著な見本です。
- (vi) ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生誕地であり、その活動拠点として、音楽史における顕著で普遍的な価値を持ちます。
主な構成資産
歴史地区には、ザルツブルクの歴史と文化を象徴する数々の名所があります。
建造物/施設 | 特徴 |
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ザルツブルク大聖堂 | 初期バロック様式を代表する壮大な大聖堂。モーツァルトが洗礼を受けた場所としても知られています。 |
モーツァルトの生家 | ゲトライデガッセ通りにある、モーツァルトが生まれ育った家。現在は博物館として公開されています。 |
ホーエンザルツブルク城 | 街を見下ろす丘の上に立つ、ヨーロッパ最大級の保存状態の良い中世の城塞です。 |
ミラベル宮殿 | 大司教が愛人のために建てたとされる宮殿。映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台にもなった美しい庭園が有名です。 |