WORLD HERITAGE
レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観
スイスとイタリアを結ぶレーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線は、トンネル、高架橋、ループ線でアルプスを越える交通遺産です。土木技術、建設労働、地域社会、雪崩・永久凍土と低炭素交通を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2008年
- 登録基準
- (2)・(4)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- イタリア・スイス
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
二路線とアルプス景観
レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観は、スイスとイタリアにまたがる文化遺産です。2008年に基準(ii)(iv)で登録されました。登録面積は152.42ha、緩衝地帯は109,385.9haです。二つの峠を越える鉄道が、山間の集落と外の世界を結びます。
橋とトンネルで山を越える
UNESCOの説明では、アルブラ線は全長67kmで、トンネルと覆道が42、橋と高架橋が144あります。ベルニナ線は61kmで、トンネルと覆道が13、橋と高架橋が52です。ランドヴァッサー高架橋のような個々の構造物に加え、路線全体が地形と調和していることに価値があります。
鉄道会社の年表では、トゥージスとサン・モリッツを結ぶ区間の開通は1904年、ベルニナ線のサン・モリッツ―ティラーノ間は1910年です。ベルニナ線の建設は、列車の運転に電力を供給するブルージオの発電所と密接に結び付いていました。
建設現場で暮らした人々
グラウビュンデン州のレーティシュ博物館は、アルブラトンネル建設時に約1,300人の労働者が25棟の小屋からなる二つの仮設集落で暮らし、家族を伴う人もいたと紹介しています。医師とイタリア人看護師が病人や負傷者を診療し、司祭がミサを行い、専用の学校でイタリア人教師が子どもを教えました。
同館のベルニナ線の解説には、1907年に約1,000人の労働者が厳しい労働条件に抗議してストライキを行ったことも記されています。軍による鎮圧を受けながら、労働者は一日10時間労働や賃上げなどの譲歩を得ました。山岳鉄道の成立には、構造物の技術とともに建設に携わった人々の生活があります。
登録基準の意味
基準(ii)は、山岳鉄道の発展における技術・建築上の工夫と文化交流、景観との美的な調和を評価します。基準(iv)は、20世紀初頭の高地鉄道の優れた実例であり、山での人間活動を長期的に変えた点を評価しています。観光景観だけでなく、山間地域の孤立を解消した社会経済的な影響も重要です。
使い続ける鉄道の保全
UNESCOは、運転と保守が鉄道施設の長期的な保全を支えていると説明しています。現役の技術遺産であるため、設備を一切変えないのではなく、歴史的な価値と両立する改良を重ねることが保全の特徴です。
世界遺産検定のポイント
スイス・イタリア、2008年登録、基準(ii)(iv)です。アルブラ線とベルニナ線、山岳鉄道の技術、橋・トンネルとアルプス景観の調和、山間集落の社会経済的な変化が要点です。
参考文献
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EXAM ESSENTIALS
世界遺産検定で押さえるポイント
- スイス・イタリア、2008年登録、基準(ii)(iv)です。
- アルブラ線とベルニナ線、山岳鉄道の技術、橋・トンネルとアルプス景観の調和、山間集落の社会経済的な変化が要点です。
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