完全性(integrity)とは、すべての世界遺産に求められる概念で、世界遺産の顕著な普遍的価値を構成するために必要な要素がすべて含まれ、また長期的な保護のための法律などの体制も整えられていることが求められています。
完全性を証明するための条件
具体的に以下の3点が完全性を証明するための条件として作業指針に記されています。
- 顕著な普遍的価値が発揮されるのに必要な要素がすべて含まれているか
- 遺産の重要性を示す特徴を不足なく代表するために、適切な大きさが確保されているか
- 開発あるいは管理放棄による負の影響を受けていないか
文化遺産では、遺産の劣化がしっかりコントロールできているかどうか、自然遺産では自然本来の姿が保たれているかどうかが求められるのです。
文化遺産では真正性も求められますから、登録に際してはその両方を証明できることが重要です。