本文へ移動
世界遺産ライブラリWORLD HERITAGE LIBRARY

WORLD HERITAGE

タンザニア文化遺産2000年登録

ザンジバル島のストーン・タウン

タンザニアのウングジャ島に残るスワヒリ海岸交易都市です。サンゴ石造の建物、細い街路、彫刻扉などに、アフリカ、アラブ、インド、ヨーロッパとの長い交流と奴隷貿易廃止の記憶が刻まれています。

ザンジバル島のストーン・タウン(タンザニア)のイメージイラスト

ESSENTIAL FACTS

基本情報と登録基準

登録年
2000年
登録基準
(2)・(3)・(6)
種類
文化遺産
国・地域
タンザニア

WHY IT MATTERS

この世界遺産について

ザンジバル島のストーン・タウンとは

ザンジバル島のストーン・タウン(Stone Town of Zanzibar)は、タンザニアのウングジャ島西岸、インド洋に面する文化遺産です。2000年に登録基準(ii)(iii)(vi)で世界遺産に登録されました。UNESCOの登録情報に示される資産面積は96ha、緩衝地帯は84.79haです(2026年10月31日確認)。東アフリカのスワヒリ海岸交易都市として発展し、建物のまとまり、細く曲がる街路、海辺との関係を含む都市景観を伝えています。

交流から生まれた都市文化

アフリカを基盤とするスワヒリ文化は、海上交易を通じてアラブ地域、インド、ヨーロッパなどの要素を受け入れました。異なる要素は単に並ぶのではなく、地域固有の建築、都市計画、生活文化へ組み直されています。海岸沿いの邸宅や、中庭を囲む住宅、バザール街の商店など、建物の形と使われ方にも交易都市の歴史が表れています。

サンゴ石とザンジバル扉

建物にはサンゴ石、石灰モルタル、マングローブ材などが使われます。壁には石灰を用いた塗りが施され、住宅の入口には彫刻を施した両開きの「ザンジバル扉」が見られます。中庭に沿う細長い部屋、商業空間「ドゥカ」を中心とした間口の狭い商店なども特徴です。

UNESCOによると、主要な歴史的建造物の多くは18~19世紀にさかのぼります。旧要塞、宮殿、宗教建築、浴場などが残り、街路や広場、海に向かう空間とともに都市を構成しています。千年以上にわたる文化交流の歴史と、個々の現存建物の建築年代は区別されます。

奴隷貿易と廃止の記憶

ザンジバルは東アフリカの奴隷貿易の主要拠点の一つであり、同時にその廃止を求める運動とも結びつきました。UNESCOは、デイヴィッド・リヴィングストンらが反奴隷制の活動を行った拠点としての象徴性を、登録基準(vi)の理由に挙げています。交易都市の繁栄には、人が商品として売買された歴史も含まれています。

旧奴隷市場は1873年に閉鎖され、その跡地にクライスト・チャーチ大聖堂が建てられました。ザンジバル聖公会教区の説明では、教会の建設は同年12月に始まりました。市場の閉鎖は、奴隷貿易に反対する運動と場所の転換を示す出来事です。

記憶を伝える取り組みとして、ワールド・モニュメント財団の修復事業では、大聖堂の保存とともに東アフリカの奴隷貿易を伝えるヘリテージ・センターが整備されました。事業記録には、職人への研修と雇用の機会を設け、その後の歴史的建造物の維持にもつながる技術を育てたことが記されています。

登録基準(ii)(iii)(vi)と価値

基準(ii)は、異なる文化の融合が都市の建築や景観に具体的に表れていることに関わります。基準(iii)は、アジアとアフリカの間で続いた海上交易を、建築と都市構造が顕著に伝えることを評価しています。基準(vi)は、奴隷貿易の拠点であり反奴隷制運動の拠点でもあったという、奴隷制の抑止・廃止に関わる象徴的重要性に対応します。

材料に合った修復を考える

住居や商店として建物を使い続けるには、外観だけでなく材料の性質を踏まえた手入れが欠かせません。ダルエスサラーム大学の研究者が2017年に発表した研究では、ストーン・タウンの歴史的建物の材料と修復に使われる材料を、現地観察や実験室での化学分析、強度・吸水性などの試験によって比較しました。

研究は、新しい材料や工法が元の材料と適合しない場合、劣化を早めることがあると指摘しています。古い石灰モルタルと修復材では、材料が似ていても配合や砂の粒度によって性質が変わります。歴史的な素材を理解することが、建物を使い続けるための修復方法の検討につながっています。

文化活動の場としての再利用

UNESCOは2024年5月、ザンジバル政府や地元団体HIFADHI Zanzibarなどと連携したマジェスティック・シネマの修復事業の開始を報告しました。歴史的な映画館の建築を保ちながら文化活動の拠点へ再生することを目指す事業です。開始行事には映画祭や音楽祭、女性の活動団体などの関係者も参加し、文化建築の再利用や地域の参加について議論しました。

世界遺産検定で押さえるポイント

タンザニアのウングジャ島にあるスワヒリ海岸交易都市で、2000年登録、基準は(ii)(iii)(vi)。サンゴ石と石灰、マングローブ材、彫刻扉が建築の特徴です。インド洋の文化交流と、奴隷貿易・反奴隷制運動の歴史が登録価値を支えています。

参考文献

PLAN YOUR VISIT

旅の計画・アクセス

確認日未登録
旅行実務情報を確認中です

正確なアクセス・営業情報を公式情報源から順次確認しています。訪問前は施設公式サイトと現地の公的情報をご確認ください。

料金・営業時間・交通情報は変更される場合があります。

EXAM ESSENTIALS

世界遺産検定で押さえるポイント

  • タンザニアのウングジャ島にあるスワヒリ海岸交易都市で、2000年登録、基準は(ii)(iii)(vi)。
  • サンゴ石と石灰、マングローブ材、彫刻扉が建築の特徴です。
  • インド洋の文化交流と、奴隷貿易・反奴隷制運動の歴史が登録価値を支えています。
公式の検定運営団体とは関係のない、一次情報に基づく独自の学習支援情報です。

COMMUNITY JOURNEYS

みんなの訪問記録

この世界遺産の訪問記録はまだありません。

あなたの写真と体験が、次に訪れる人の手がかりになります。