WORLD HERITAGE
ハバナ旧市街とその要塞群
キューバのハバナ旧市街と要塞群は、カリブ海航路の港、広場、住宅、湾口防御施設が重なる植民地都市です。先住民・奴隷化された人びとの歴史、住民中心の修復、老朽化と沿岸災害を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 1982年
- 登録基準
- (4)・(5)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- キューバ
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
旧市街・港・要塞体系
湾沿いの広場、街路、宗教・公共・商業建築、住宅と、湾口・沿岸を守る複数の要塞が港湾都市を構成します。色彩豊かな旧市街だけを切り取り、要塞を別の軍事展示とせず、船団、税関、倉庫、水、道、対岸との関係を読みます。各要塞の建設期・用途を区別します。
大西洋航路と植民地支配
ハバナは大西洋・カリブ海航路の結節点となり、船舶、商品、軍事力、情報が集中しました。繁栄は先住民社会の破壊、土地支配、奴隷化されたアフリカ人の強制労働、植民地徴税と切り離せません。帝国の『新世界防衛』という視点だけでなく、支配された人びとから歴史を読みます。
要塞建設と人びとの労働
石材採掘、運搬、築城、港湾作業には自由労働者だけでなく、奴隷化された人、囚人など強制された労働が関わりました。軍事技師や総督だけを功績者とせず、技能、事故、病気、家族分離を扱います。攻撃・包囲を英雄的な勝敗物語にせず、住民の死傷と避難を示します。
アフロ・キューバ文化と生活都市
宗教、音楽、食、言語、相互扶助などに、アフリカ系住民を含む多様な共同体の歴史が刻まれています。建築を植民地上層の邸宅だけで説明せず、長屋、工房、市場、学校、家族生活を含めます。現住民を観光の背景にせず、住宅権と文化表現の主体として扱います。
登録基準(iv)(v)と遺産の価値
基準(iv)は港湾都市と要塞体系の顕著な例、基準(v)はカリブ海植民地都市の街路・広場・建築が伝える居住地としての価値を評価します。検定ではキューバ、ハバナ、旧市街、港、要塞群、植民地交易、基準(iv)(v)を整理します。
老朽住宅・沿岸災害・公正な再生
塩害、湿気、ハリケーン、高潮、浸水、建物崩壊、交通が課題です。著名建築だけを修復せず、危険住宅、上下水道、避難、住民サービスを優先します。観光収益を地域へ還元し、修復に伴う立退きや高級化を避け、材料・補修履歴を記録します。
旅行・住民生活・渡航確認
渡航条件、交通、建物閉鎖、気象、撮影規則は変動するため、公的情報を必ず再確認します。崩落危険区域へ入らず、住民を無断撮影せず、貧困や老朽化を見世物にせず、地域事業者を利用します。
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