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世界遺産ライブラリWORLD HERITAGE LIBRARY

WORLD HERITAGE

デンマーク文化遺産2018年登録

アーシヴィスイト-ニピサット:氷と海の間のイヌイットの狩猟場

グリーンランド西部のアーシヴィスイト-ニピサットは、氷床と海の間を季節移動し、海獣・魚・トナカイを利用してきたイヌイットの文化的景観です。野営地と移動路、植民地化、地域知識とデータ主権、気候変動に伴う海氷・永久凍土変化を解説します。

アーシヴィスイト=ニピサット : 氷と海の間のイヌイットの狩場の写真

ESSENTIAL FACTS

基本情報と登録基準

登録年
2018年
登録基準
(5)
種類
文化遺産
国・地域
デンマーク

WHY IT MATTERS

この世界遺産について

海・沿岸・内陸を結ぶ季節移動

海獣・魚を利用する沿岸と、トナカイなどを狩る内陸、両者を結ぶ川・道・野営地が一つの文化的景観です。定住地だけでなく移動経路、季節、天候、氷、水の知識が暮らしを支えました。人びとを環境に受動的に適応した存在とせず、道具、協働、判断を持つ主体として示します。

歴史―イヌイットの知識と植民地化

考古遺跡と現代の狩猟・地名・口承は長い土地利用を伝えます。デンマーク植民地化、交易、キリスト教化、行政、定住政策が移動と社会へ与えた影響を扱います。文化を過去に閉じず、現在のイヌイットが土地、資源、言語、データへの権利を持つことを明示します。

登録基準(v)

基準(v)は、氷床と海の間で季節移動、狩猟、漁労を組織した人と環境の相互作用を示す文化的景観としての価値を評価します。検定ではグリーンランド、イヌイット、海・氷床・内陸、季節移動、狩猟場・野営地、登録基準(v)を整理します。

気候変動・資源利用と先住民主導管理

海氷、積雪、永久凍土、動物分布の変化は移動の安全と生業へ直接影響します。考古遺跡も融解、侵食、火災で失われます。外部研究・観光が位置情報や知識を無断取得しないよう、イヌイットの同意、共同研究、データ主権、利益共有を管理の前提にします。

考古遺跡と現代の生業を結ぶ

石組み、住居跡、墓、狩猟施設は過去の土地利用を示しますが、現代の狩猟者の道・地名・判断も景観価値を理解する資料です。遺跡を保存するため現役の利用を一律禁止せず、文化的に敏感な場所、野生動物、考古層を当事者と区分します。伝承の公開可否も共同体が決めます。

旅行・狩猟場と文化的安全

入域、船、天候、狩猟期、野生動物、許可、現地交通は変わるためイヌイット主体の公式情報を必ず再確認します。野営地・墓・狩猟者を無断撮影せず、動物へ近づきません。ガイド判断を優先し、訪問不能も尊重します。

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