WORLD HERITAGE
クルアーニー/ランゲル=セント・イライアス/グレイシャー・ベイ/タッチェンシニー=アルセク
カナダと米国にまたがるクルアーニー/ランゲル=セント・イライアス/グレイシャー・ベイ/タッチェンシニー=アルセクは、巨大な氷原と山地生態系を守る越境自然遺産です。先住民族の権利と気候変動を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 1979年
- 登録基準
- (7)・(8)・(9)・(10)
- 種類
- 自然遺産
- 国・地域
- アメリカ合衆国・カナダ
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
四保護地域・氷原・海岸の構成
カナダと米国の四つの保護地域に、高峰、広大な氷原と谷氷河、河川、ツンドラ、森林、フィヨルド・海岸が連続します。国境線で分断せず、氷・水・土砂、野生生物の移動と人びとの伝統的領域を結ぶ広域景観として読みます。
隆起・氷河作用・景観形成
プレート運動による山地形成と活発な氷河作用が、急峻な山、谷、堆積地形、変化する海岸を生みます。最大・最高といった表現は測定時点と対象を確認し、氷河を静止した記念物ではなく前進・後退・流動する地球システムとして捉えます。
遷移・野生生物・生態系
氷河後退地では裸地から植生・森林へ至る生態遷移を観察でき、クマ、ヤギ、ヒツジ、海鳥、海生哺乳類など多様な生息環境があります。象徴種だけでなくサケ、水生生物、土壌、捕食・被食、季節移動を扱います。
先住民族の領域・知識・共同管理
トリンギット、南部トゥッチョーニなど複数の先住民族は、狩猟、漁労、交易、地名、物語を通じてこの地域と関わってきました。無人の原生自然と呼ばず、保護区化による利用制限の歴史、条約・土地権、共同管理と地域名を当事者資料で確認します。
登録基準(vii)(viii)(ix)(x)と遺産価値・検定ポイント
基準(vii)は氷河・山岳の景観美、(viii)は地質・氷河過程、(ix)は生態遷移、(x)は広大な野生生物生息地を評価します。検定ではカナダ・米国、越境自然遺産、四保護地域、四基準を整理します。
氷河後退・火災・観光の保全
温暖化による氷河後退、河川・海岸変化、山火事、野生生物との接触、船舶・航空観光、外来種が課題です。氷厚、水系、生態遷移、動物個体群を国境横断で監視し、先住民族の知識と意思決定を保全に組み込みます。
旅行・遠隔地安全への配慮
道路、船、飛行、登山、野生動物、火災、天候、許可は変動するため、必ず再確認します。自立救助を前提にせず、食料管理と距離確保を守り、先住民族の土地・文化的場所へ敬意を払います。
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