WORLD HERITAGE
ムスカウアー公園/ムジャコフスキ公園
ドイツとポーランドにまたがるムスカウアー/ムジャコフスキ公園は、ナイセ川、町、農地を『植物で描く絵』として統合した風景式公園です。設計思想、労働、戦争による分断、越境再生と気候課題を解説します。

ESSENTIAL FACTS
基本情報と登録基準
- 登録年
- 2004年
- 登録基準
- (1)・(4)
- 種類
- 文化遺産
- 国・地域
- ドイツ・ポーランド
WHY IT MATTERS
この世界遺産について
川を越える越境公園の構成
ナイセ川の両岸に草地、樹林、水路、池、橋、眺望、城館、町、農地が広がります。現在の国境で二分された二つの公園と考えず、川と道、視線で結ばれた一つの設計景観として読みます。ドイツ語・ポーランド語双方の名称を尊重します。
ピュックラー侯の設計と歴史
十九世紀、ヘルマン・フォン・ピュックラー=ムスカウが既存地形と土地利用を生かし、大規模な風景式公園を構想しました。その後の所有者・造園家による継承と変更も扱います。一人の芸術家の完成作品ではなく、長期の管理過程です。
『植物で描く絵』の造園技術
樹木群、開けた草地、遠景、川の曲線、道、建築を連続する場面として配置しました。周辺町と農地も景観へ組み込みます。自然に見える景観が選択的伐採、植栽、排水、橋梁、草地管理による人工的成果であることを示します。
農民・庭師・戦争による分断
公園建設と維持には庭師、林業者、農民、建設労働者が関わり、土地の再編も伴いました。第二次世界大戦の破壊と戦後国境で公園は分断され、住民移動も起きました。再統合を単純な美談にせず、異なる記憶と言語を尊重します。
登録基準(i)(iv)と価値
基準(i)は地形・水・植生・町を統合した風景設計の創造性、基準(iv)は十九世紀風景式公園の発展を示す代表例として評価します。検定では独ポ越境、ナイセ川、ピュックラー、植物で描く絵、基準(i)(iv)を整理します。
越境管理・樹木・洪水の保全
樹木老化、病害、干ばつ、洪水、暴風、橋・水路劣化、交通が課題です。二か国で樹木台帳、眺望線、修復原則を共有します。歴史的構図を戻す伐採は生態評価を行い、町と農地の現在利用を排除しません。
旅行・国境・広域景観への配慮
橋、工事、洪水、施設公開は変動するため、必ず再確認します。国境規則を守り、農地へ入らず、侯爵の構想とともに労働・戦争・住民移動を学びます。
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