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インド文化遺産2007年登録

赤い城の建造物群

インド・デリーにあるムガル帝国の城塞宮殿とサリームガル城から成る文化遺産です。赤砂岩の防壁内に宮殿、水路、庭園、謁見施設が配置され、帝国の都市・宮廷文化と後世の政治史を伝えます。

赤い城の建造物群(インド)のイメージイラスト

ESSENTIAL FACTS

基本情報と登録基準

登録年
2007年
登録基準
(2)・(3)・(6)
種類
文化遺産
国・地域
インド

WHY IT MATTERS

この世界遺産について

赤い城の建造物群とは

インドのデリーにある赤い城(ラール・キラー)と、隣接するサリームガル城から成る文化遺産です。UNESCOの正式英語名はRed Fort Complex。2007年に登録基準(ii)(iii)(vi)で登録され、登録欄の面積は49.1815ha、緩衝地帯は43.4309haです。赤い城はムガル皇帝シャー・ジャハーンの新都シャージャハーナーバードの宮殿城塞で、サリームガル城はそれに先立つ1546年の建設です。

赤砂岩の城壁と水で結ばれた宮殿

インド文化省の解説は、赤い城の建設期間を1639~1648年としています。赤砂岩の大きな城壁の内側には、謁見施設、皇帝の私的空間、庭園、水路、門、市場が配置されました。私的な宮殿群を結ぶ水路はナフル・イ・ビヒシュト、すなわち「楽園の流れ」と呼ばれます。建物だけでなく、水や庭園を含む全体が宮廷生活の舞台でした。

文化遺産保全団体INTACHデリー支部の解説によると、ラホール門の内側には屋根付きの市場チャッタ・チョウクがあり、その先のナウバト・カーナでは楽士が太鼓を演奏しました。一般謁見の間ディーワーネ・アームは、人々の請願を皇帝が聞く場でした。門から謁見の場へ進む空間には、商業、音楽、統治という異なる活動が結び付いています。

宮廷生活と建物の変化

白大理石、象嵌、彫刻、透かし彫りは、皇帝の権威と宮殿の華やかさを表します。一方、INTACHはラン・マハルに浅い水路と大理石の水盤があり、その地下が暑い季節に宮廷女性の過ごす場所となったと説明しています。水と建築は象徴的な装飾であると同時に、日々の暮らしにも関わっていました。

現在見える姿は建設当初のままではありません。同団体によれば、1857年後に一部がイギリスへ持ち去られたディーワーネ・アームの装飾パネルは、20世紀初めにイタリア人職人メネガッティによって修復されました。作品の移動と修復も、宮殿の歴史の一部です。

三つの登録基準

基準(ii)は、在地の伝統に外来の技術や意匠が加わり、ペルシア、ティムール朝、ヒンドゥーなどの伝統が融合したムガル建築の成果を評価します。基準(iii)の説明は、計画・建築・庭園が後のラジャスターン、デリー、アーグラなどへ与えた影響に加え、英国軍事占領による建物と用途の変化にも触れています。ムガル期だけを切り取った遺産ではありません。

基準(vi)は、権力の象徴として、英国支配への移行やインド独立の祝賀など、地域の歴史とアイデンティティを形づくった出来事との結び付きです。建築の美しさ、歴史の積み重なり、政治的な象徴性が、異なる観点から評価されています。

1857年以後の軍事利用と記憶の展示

1857年の反乱と鎮圧の後、英国側は城内の建物を撤去し、兵舎などを設けました。文化省の説明でも、この時期の改変は城塞の構成を変えた大きな転機とされています。現在の建物群には、宮殿と軍事施設の双方の歴史が残ります。

2019年1月のインド政府発表は、赤い城に開設されたスバス・チャンドラ・ボースとインド国民軍の博物館を紹介しています。写真のほか、椅子や剣、勲章、制服などを用いた展示が報告され、同じ建物で植民地当局による国民軍将校の裁判が行われたことにも言及しています。また、1857年やジャリアーンワーラー・バーグ事件を扱う博物館、インド美術の展示も紹介されました。歴史の舞台が、歴史を伝える場所として使われる具体例です。

保全では何を残すのか

管理主体はインド考古調査局(ASI)です。2013年12月の国会答弁では、包括的保存管理計画に基づく近代の一部構造物の撤去、原形回復の検討と作業、専門家による同年10月の国際ワークショップが報告されました。これは当時の事業状況で、現在の全域修復完了を示すものではありません。

UNESCOは、ムガル建築と後の英国軍事利用の双方を遺産の価値として捉えています。そのため保存は、単に古く見える姿へ戻す作業ではなく、どの時代の痕跡を残すかという判断を伴います。川沿いという本来の環境と道路化した周辺、鉄道が横切るサリームガル城との関係も、建物の外に広がる重要な論点です。

世界遺産検定で押さえるポイント

インド・デリー、2007年登録、文化遺産、基準(ii)(iii)(vi)です。シャー・ジャハーン、シャージャハーナーバード、赤砂岩の城壁、水路で結ばれた宮殿群が要点です。サリームガル城も登録対象に含まれます。1857年後の英国軍事利用と、独立を祝う国家的象徴という歴史も重要です。

参考文献

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世界遺産検定で押さえるポイント

  • インド・デリー、2007年登録、文化遺産、基準(ii)(iii)(vi)です。
  • シャー・ジャハーン、シャージャハーナーバード、赤砂岩の城壁、水路で結ばれた宮殿群が要点です。
  • サリームガル城も登録対象に含まれます。
  • 1857年後の英国軍事利用と、独立を祝う国家的象徴という歴史も重要です。
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